飲食店で利き腕を負傷した教職大学院生の嘆き〜口座が溶けた編〜
目次
1 プロローグ〜2人の固定具くん〜
骨折とはしつこいもので、痛みからは逃げられず、
ギプスをはめている間はその存在から逃げることすらままならないものである。
かくゆうわたしも骨折くんとは長く付き合っていかなくてはならなくなった。
一段階目は石膏ギプスくん。
まぁ硬いんだこれが。しかも重いし、痒いし、とにかく嫌だった。
一週間そのまま外せず、吊るして生活をしていた。
気を緩めると腕に力を入れてしまい、痛みが走る。
オーソドックスで古典的で、最も厄介なのがこやつだった。
二段階目はグルグル包帯添木くん。
ただの添木になり、それを包帯でグールグルしたものです。
とっても簡素で、その分、布がずれて肌が露出することもしばしば。
とっても恥ずかしかった。
でも、多少は動かせるようになって過ごしやすさは抜群!
とってもイケメンな子でした。
2 MRIの恐怖
二代目の添木くんとは大きな冒険をすることになりました。
レントゲンと違い、X線ではなく磁気を使って撮影を行います。
なので骨よりも筋肉などが映し出されるというものです。
わたしもついにこのMRIに挑戦しなくてはならなくなりました。
当初20分程度と聞いていたのですが、
いざ入ると1時間ほどかかりました。(医者には40分だったと言われましたが、明らかに1時間)
何が辛いって、一定間隔で流れる音と、その音階です。
実はわたし、絶対音感と並外れたリズム感を持っておりまして(これは本当)
その関係でどうしても気持ち悪くなってしまいました。
しかも、非常用のボタンも渡されなかったため、逃げることもできず、本当に地獄のようなトラウマな時間を過ごす羽目になったのでした。
本当にもうやりたくない。
3 三代目、装具くんとの出会いと口座との別れ
さてグルグル添木くんとも別れの時がやってきました。
次に出会ったのはいわゆる装具というものです。
自分に合わせた型をとって作った特注品。
腕にフィットしているので全然痛くはありません。
腕の曲げ伸ばしもできるようになりました。
なんて快適なんでしょう。
そのお値段、7万円。
高い。
高すぎました。
学生としての貯金の口座は一気に底をつきました。
そもそもコロナでバイトができず、底をついていた上でのさらなる追い討ち。
わたしは途方に暮れてしまいました。
治療費もあるし、生活ができない。。。
わたしは泣き寝入りをするしかないのでしょうか。。。
4 次回予告
お金を失った教職大学生M。
怒りの矛先を怪我をした飲食店へ。
するとまさかの返事が。丁寧な対応で怒りも晴れる?
次回、「救世主。ホワイト居酒屋の神対応」
お楽しみに!